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ゴールキーパー論 [Book]

ゴールキーパー論 (講談社現代新書)

ゴールキーパー論 (講談社現代新書)

  • 作者: 増島 みどり
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2001/02
  • メディア: 新書
読んだ本の紹介ではなく、読んでみたいと思っている本だ。種目を問わずゴールキーパーに共通していえることがあるか、という視点で書かれた本らしい。週刊現代の「話題の本の著者を直撃」のインタビューで、著者は執筆動機を次のように語っている。
 キーパーは、ただ守っているのではない。むしろ、常に攻めているのだ──。'94年のサッカー・ワールドカップアメリカ大会に出場したゴールキーパーの多くが、自分のポジションについてこう表現していたことが印象的でした。彼らのそんな“思想”に興味を抱いたのが、この本を書いたきっかけです。
サッカー・ハンドボール・水球・ホッケー・アイスホッケーのGK選手に取材した結果、GKは次のような共通意識があるという。
 ゴールキーパーを、いわば“横軸”で見てわかったのは、やはり誰もが「防獅こそ、最大の攻撃なり」という意識をもっていたという事実です。普通、観客はチームが劣勢になればなるほどキーパーの活躍の場が増える、と思っています。でも、彼らの誰一人としてそこにやりがいを求めているわけではない。シュートを打たせないために相手の行動を読み、どんな戦術を立てるか。その詰め将棋のような過程にこそスリルがある、といいます。それはほとばしるような激しい攻めの精神であり、絶えず自分がゲームを支配し続けている、という意識です。ヨーロッパでは、スポーツにおいては「ゴールキーパーこそが戦術の中心である」と広く認知されています。
ピンチの場面を未然に防ぐことではなく、ピンチを招かないようゲームをコントロールすることが仕事であり、やりがいがあるといってるわけだ。このブログの前身のブログで、おやじは理想のキーパー像として、完璧なコーチングで相手にシュートチャンスを作らせず、観客からは暇そうに立っているだけに見える人と書いた。おやじが考える理想像とも一致する。ただし、それがうまくいった場合、観客からは何の仕事もしていないようにしか見えないところがつらいところだね。

取材を通した印象として、GK選手について次のようにも語っている。
 彼らは例外なく、実によく練習します。一番早く来て、一番遅く帰っていく。どの競技でも、最も長くグラウンドにいるのはゴールキーパーです。練習の内容といえば本当に単調なもので、たとえば左右に100回ずつ滑り込むキャッチングを延々と続けるのです。
 そうした積み重ねの結果なのか、そのポジションを選んだ資質ゆえなのか。彼らにインタビューしていて終始変わらなかったのは、「安心感」や「静けさ」といった印象でした。
う~む。心せよ、たく丸。


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